みしログっ!

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きららのおと、2020。

この記事はきららアドベントカレンダー2020 第24日目の記事なはずでした。

adventar.org

 

さて、今年はきらら作品4作品がアニメ化するという、大豊作な年になってくれました。おちフルがちょっと延期されてしまいましたが、無事にへんたいあらわれて放映されてくれたので何よりです。

 

今回の記事では、そんな2020年きららアニメ作品について、音楽という視点からほんのちょっとだけ解読してみたいと思います。

 

・恋する小惑星

koiastv.com

凄い。恋アスという空気感をOPとEDも作り出してくれてる。

今まできらら系の作品だとほとんどが主要キャスト複数人が歌うポップ調な歌……というイメージでした。

ところがどっこい、恋アスの場合、OPもEDも複数人じゃないし、ポップというよりはバラード調。OP(『歩いていこう!』)はパーカスもちょっと入ってるので軽めな局長にはなっていますが、EDは完全にしんみり系。初見の時のこの組み合わせできららのテーマ曲として成立するのか……という驚きがあったとともに、この恋する小惑星という作品が持つ世界(特に宇宙と鉱物)という対象を考えてみれば、ちょうど似合ってる存在であるともいえるのではないでしょうか。

また、最近のアニメソングでは転調が多い中、あえて転調無し。しかも偶然か狙ったか同じヘ長調とした曲で、続けて聞くのにも適している組み合わせですし、歌うにもちょうどいい感じ。
さらに(こみがの『涙は見せない』とかにも共通するけど)ED(『夜空』)のイントロに本編の余韻を乗せつつ、ED映像に持っていく流れが最高。恋する小惑星がもつ「韻」と「深さ」を見せてくれたように思えます。

 

・球詠

tamayomi.com

OP(『Never Let You Go!』)、攻めてますね。
だって麻枝さんですよ? Keyの麻枝准さん作詞作曲ですよ? 

いい意味できららということを忘れさせてくれる曲です。ブラバン強めのイントロから、移動ミを基調としたメロディー……、完全に「きららアニメ」ではなく、「野球というスポーツを見せてくるアニメ」という気概が伝わってきます。

一方でED(『プラスマイナスゼロの法則』)はしっかりきららというイメージな曲。先述した、キャストたちのかわいい系な曲を出して、本編とのギャップをしっかり出してくれているように思えます。

球場の入口と出口、ないしは球場の中と外、2つの側面を2つの曲で示してくれてるようにも思えます。

 

 

・おちこぼれフルーツタルト

ochifuru-anime.com

凄くしっかりアイドルしてるし、完全に現場で叫びまくりたい曲。

まずPVでED→OPの順で流れてたのはびっくり。第1話の放映を見るまでワンダー!の方がOPだと騙された人も多いのでは。(自分は騙された)
ついでに両曲とも似たような入りをしてて、アニメ作品としてのおちフルを「一体感」としてとらえられる曲でもあります。

OP(『キボウだらけのEVERYDAY』)、アニメ初回で見たときに「こんなにセリフも効果音も入れるの!?」と思っていましたが、まさかCDでもそのままだったとは。この効果音とかボイスとかを含め丁度音楽とも歌詞ともリンクしていて、OP曲の世界観を増幅させてくれてるようにも思えます。
さらにAメロの前半だけ転調で低くなっており、さらに2度の転調を経てBメロでは元の調に戻り、さらにサビ後半の前と同じ音程からの4連続4分3連符、「フルーツタルトです」の畳みかけなど、意外に構造が物凄く複雑で面白い曲です。何度でも聞きたくなります。

ED(『ワンダー!』)の方ですが、サビに入るまでは実際OPに近い雰囲気も見受けられるので、OPと間違えるのも納得いきます。しかしサビを聞くと半音を多用に使いつつしっかり落ち着かせていくEDとしての雰囲気をしっかり持ってきており、さらにサビを1度聴けばそれまでのパートも不思議とEDのためにあったように聞こえてくるという、まぁ何とも不思議な局なのです。

更に劇中歌『タルトなキモチ』がしっかりアイドル曲してますね。アニメでありながら合いの手を叫んでみたり腕を振ってみたくなったりした曲です。映像演出を含めつつ、アイドルの現場感が伝わってくる曲でした。

全体的に何度でも聞きたくなる、面白い曲をが出来てるように思いました。

 

 

ご注文はうさぎですか?BLOOM

gochiusa.com

今までのごちうさを上手く踏襲しつつ、違いもまた見せてくれた曲たちですね。

1期『Daydream Café』が変ホ長調、2期『ノーポイッ!』がホ長調なのと比べると今回OP(『天空カフェテリア』)はロ長調です。いきなり7~8半音も上げてきてます。(ちなみにDMSの『セカイがカフェになっちゃった!』もホ長調、SFYの『しんがーそんぐぱやぽやメロディー』はそこから半音高いヘ長調と、今までは近い調にまとまってました。)
全く雰囲気を変えまくってきた、というのがPVでも分かった方が多いのではないでしょうか。ちなみに曲の音域は低めの位置としているため、特段の歌いにくさとかは生じていないようにも思えます。音域をあまり変えずにガランと雰囲気を変えてくる、でもしっかりごちうさのテーマ曲としてのかわいさも持ち合わせてて、しかしながらしんみりさもちょっと混ざってる……達人技としか言いようがないです。

ED(『なかよし!○!なかよし!』)も、3人のフリーなパートから始まり、探ってる感じのメロディーを踏まえつつ、サビで溜めが入ってからいきなり転調し、チマメ隊の結束を見せてくれる構成となっており、すごく音というストーリーとしてまとまってくれてました。
ちなみにCD収録の2番は1番のメロディーを一部カットした構成でもあり、これまで以上に曲の中で変化を見せてくれてました。また、Cメロの流れの変わり方もこの印象を強めてくれたように思えます。

ついでに2期が1期のBGMを使っていた以上に、3期では前期までのBGMを多用しているように思えました。今までの路線を踏襲しつつ、新規曲の印象もしっかり残してくる、ここにごちうさとしての伝統と進化の両面を感じました。

今までのごちうさと新しいごちうさの両面を見せてくるごちうさ3期、これから先の展開にもさらに期待です。

 

2020年、それぞれのアニメに合った形で、このように多くの曲が生まれてきてくれて本当に嬉しく、またいつまでも楽しんでいられているような気がします。

 

来年、ゆるキャン△アニメ2期が決まってますが、この後にどの作品が続いてくれるのか、そしてどんな曲が生まれてくれるか。

楽しみに待ってみたいです。

 

 

 

 

ちなみに余談で宣伝ですが、弊サークルではそんなきらら作品とかを音楽で表現した作品を作ってたりしてます。

いろんな余裕があったら聞いてみてくださいね。

l-p.booth.pm

 

 

 

 

 それでは、2021年がさらに良い年になりますように。